発達障がい者支援と子育て④ボタンを視覚的にわかりやすくする

小さなカメラマンの困りごと
最近の我が子はカメラにハマっています。
こども用トイカメラで家の中でパシャパシャ、車の中でパシャパシャ、お出掛け先でパシャパシャ。
フレームの中に被写体を収めることにも慣れてきて、写真を見せてもらうと「こんな風に世界を見ているのかー」と感心するときも。
そんな小さなカメラマンの困りごとは、「ボタン操作がわかりづらい」。
トイカメラの小さなボタンの小さなマーク

トイカメラにはボタンが6つ付いています。
そして6つそれぞれに違った役割があり、6つそれぞれに小さなマークが付いています。
丸から縦棒が突き出しているマークの「電源」ボタンや、上向き三角の「ズームボタン」など。
大人からすれば馴染みのあるマークが多いので、すぐに扱える方が多いと思います。
しかしこどもから見れば「なんのマークだろう??」
しかも小さなボタンの小さなマークは見えづらく、着目がしにくいようでした。
結果、我が家のこどもは写真を撮るボタンと電源ボタンだけ覚え、あとのボタンはよくわからないからとにかく適当にポチポチ押すボタンになってしまったのでした。
教えようにも表現が難しい「マーク」
ボタンにはそれぞれマークが付いているので、「○○マークのボタンを押すと××になるよ」と説明できるといいのですが、実際にしてみるとなかなか難しいものでした。
例えば、電源ボタンを口頭で説明してみてください。

「丸から縦棒が突き出しているマーク」?
「上向のCの字から縦棒が出ているマーク」?
では、次のマークはどうでしょうか。

「写真のマーク」?
「四角の中に山が二つ、太陽があるマーク」?
電源ON=「丸から縦棒が突き出しているマークをながーく押して、カメラの電源を入れよう」
インカメ切替=「四角の中に山が二つ、太陽があるマークを押して、自分を撮れるようにしてみよう」
と説明することになりますが、大人でも多分「え、どれ??」となりそうです。
マークよりももっと明確にわかりやすく

そんなこんなで、ボタンを油性ペンで着色することにしました。
- 「ピンク色のボタンをながーく押す」など教えやすい
- 視覚的にわかりやすく、こどもが着目しやすい
- こどもが色で覚えやすい
さらに、取扱説明書も同様に着色します。

これにより、大人の側が「電源を入れるには電源ボタンを長押しだから、カメラのボタンで言うとピンクのボタンを長押し」と言う脳内変換をしなくて済むようになります。
「電源を入れるにはピンクのボタンを長押しだね」で済むようになるわけです。
色分けをしたことで操作がスムーズに
よくわからないボタンをポチポチしてしまったことでタイマーが起動してしまったこどものカメラ。
それはそれで楽しんでいたのですが、「今この瞬間を撮りたい」時にはオフにしたいタイマー機能。
「黄色のボタンを押すと、パシャって撮れるようになるよ」と教えたところ、すぐに覚えて切替ができるようになりました。
視覚的にわかりやすいことで自立的に楽しめる
着色前は「よくわからないボタン」がたくさん付いていたカメラは、着色して教えることで「意味のあるボタン」がたくさん付いているカメラになりました。
したいこととボタンの意味が繋がると、教わらなくても操作できるようになり、自立的に楽しめるようになりました。
困りごとが減ったので、親も介入せずに遊びを見守ることができるようになり、お互いに良かったようです。
最後に
今回は、トイカメラのボタンを視覚的にわかりやすくしたお話を書いてみました。
イアンべでは、クルーが作業しやすいよう視覚的にわかりやすい作業ツールやアクティビティシステムを提供します。
詳しくは支援例ギャラリーをご覧ください。

就労継続支援B型事業所イアンべの副代表。ルーテル学院大学福祉学科卒。大学在学中から知的障がい者余暇活動グループのボランティアに参加、卒業後は知的障がい者施設や発達障がい者専門支援施設 横浜やまびこの里に勤務。また、企業主導型保育園総務リーダーを担い、手ぶら登園の推進に努める。2024年仙台に移住、クリーニング師取得。執筆中の大半は膝の上に猫がいる。


